ブログ

銀歯を白くしたい!セラミックにするメリットとデメリット

銀歯は、虫歯治療で歯を削った箇所を補う代表的な治療方法です。しかし、目立ってしまうことから、白くしたいと思っている方は少なくありません。銀歯を白くするには、銀歯を外して「セラミック」という素材を使った詰め物や被せ物にやり替える必要があります。

そこで本記事では、セラミックのメリット・デメリットについてご紹介します。

 

■そもそもセラミックって?

セラミックは詰め物や被せ物に使用する素材の一つです。よく食器と同じ陶器で作られていると言われていますが、厳密には歯科用陶材で作られているため、成分が少し異なります。ただし、見た目の美しさや性質はほぼ同じです。

また、セラミックと一口に言っても、さまざまな素材があり、代表的なものには「e-max」や「ジルコニア」などがあります。
セラミックの特徴は、天然歯のような歯の色や透明感を再現することが可能なことです。精巧に作られたセラミックの詰め物や被せ物は、天然歯と見分けがつかないほどです。そのため、近年では、虫歯治療でセラミックを選んだり、銀歯をセラミックに替えたりする方が増えています。

 

■銀歯はセラミックにしたほうがいいの?

銀歯は金属なので強度があり、保険適用で費用が抑えられるため、多くの方が使用しています。しかし、見た目やアレルギーなどの問題があることから、セラミックに替えることを考えている方もいらっしゃるでしょう。ここでは、銀歯をセラミックにするメリットを5つご紹介します。

●審美性に優れている

セラミックは、白くて透明感のある素材で、口を開けて笑っても銀歯のように目立ちません。精巧につくられたセラミックは、治療したあとがわからないほど自然な仕上がりになります。

●二次虫歯になりにくい

銀歯は長期間使用すると、変形したりセメントが劣化したりします。それにより、歯と銀歯にすき間ができて汚れが溜まり、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

一方、セラミックは、長期間使用しても劣化しにくく、すき間ができにくいため虫歯や歯周病になるリスクを抑えることができます。また、セラミックは素材自体がツルツルしているため、汚れがつきにくい特徴もあります。

●寿命が長い

銀歯の寿命は5~7年程度と言われており、長期間使用すると劣化が進みます。

一方、セラミックは素材自体に寿命はなく、セルフケアやメインテナンスでお口の中を良い状態に保つことができれば、10年以上使用できます。銀歯と比較すると長期間使用してもほとんど劣化することがなく、長持ちしやすいのがメリットです。

●歯ぐきの黒ずみを防止できる

銀歯は劣化すると、金属イオンが溶けだして歯ぐきが黒ずむことがあります。一度黒ずんでしまった歯ぐきは、自然に治ることはありません。黒ずみを改善するためには、レーザー治療が必要になります。

ただし、すでにある銀歯を取り除き、セラミックに替えることで歯ぐきの黒ずみを防ぐことが可能です。

●金属アレルギーの心配がない

銀歯に含まれる金属の中には、金属アレルギーの原因となるものも含まれています。金属アレルギーは、唾液によって溶かされた金属イオンが、体内に取り込まれて異物と認識された際に発症します。そのため、現在はアレルギーの症状がなくても、ある日突然発症することもあります。

その点セラミックは金属を一切使用しないので、金属アレルギーを引き起こす心配はありません。また、すでにある銀歯をセラミックにすることで金属アレルギーを防ぐこともできます。

 

■銀歯をセラミックにするデメリットはある?

銀歯をセラミックにするデメリットは、以下の通りです。

●割れることがある

セラミックは、湯飲みやお皿と同じ陶器でできているため、強い衝撃が加わると欠けたり割れたりすることがあります。この場合作り直しが必要になるため、かみ合わせが強い方は、ジルコニアなどの強度の高い素材を使用したり、就寝時にナイトガードを装着したりと工夫が必要になります。

●歯を削る量が多くなる

セラミックは割れないように厚みを持たせる必要があるため、歯質を多く削る必要があります。また、銀歯の詰め物をセラミックにする際、銀歯を外してさらに歯を削らなければなりません。

仮にその際、虫歯になっており、神経まで到達していると神経を抜かなければならないこともあります。神経の治療を行うと、詰め物では補えないので、被せ物が必要になります。

●保険適用外である

銀歯は保険適用になるため、費用を抑えることができます。しかし、セラミックは保険適用になりません。歯科医院によって費用は異なりますが、数万円の治療費が発生します。

 

■まとめ

セラミックは虫歯治療で歯を削った箇所を補うために使用する素材です。天然歯のような色調と透明感があることから、銀歯では見た目が気になるという方にとって適した治療と言えます。

ただし、メリットもある一方で、歯を削る量が多くなったり、強い衝撃によって欠けたりするデメリットもあります。セラミックを選ぶ際は、メリット・デメリットをよく理解したうえで、ご自身に合っているのかを考慮し、選択することが大切です。