症例紹介

●左下奥歯（左下6）に抜歯即時埋入即時荷重＋即日プロビセット
●抜歯も含めて手術回数1回
●抜歯から最終セットまで2ヶ月で終了
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
主訴
左下6を他院にて治療を受けたが、徐々に痛みが出てきた。痛くて噛めない。
かぶせ物を外したところ、歯の内部で亀裂が入っており、虫歯も非常に進行していたため、保存はできない状況でした。
口腔内状況
前歯が開口状態でかみ合わせが悪く、奥歯に負担がかかりすぎる状態でした。
矯正治療は希望されないため、現状のままで抜歯とインプラント治療のみ行うことになりました。
悪くなってしまった原因の一つに不正咬合がある場合、本来きちんと矯正治療を行う方が良いですが、
どなたでも矯正治療が受けられるわけではありませんね。術前に矯正治療を受けないリスクを十分に説明し、ご納得頂いた上で、左下6の治療に入りました。

隣の歯はきれいな状態でしたのでブリッジではなく、インプラントを選択されました。

今までのインプラント施術ですと、
①まず歯を抜いて約3〜6ヶ月抜歯窩の治癒を待ちます。
②インプラント手術
③3ヶ月後にインプラントを露出させる手術
④その後1〜2ヶ月　歯ぐきの治癒を待って、印象（型どり）
⑤最終セット
抜歯も含めて手術回数は、2〜3回　治療期間は半年以上というのがスタンダードで一般的です。

当院ではできるだけ患者さまに優しいインプラント治療を目指していますので
最小の手術　最短の期間　できるだけシンプルに　リスクを抑えた治療計画を提案しました。

左下6を丁寧に抜歯し、内部の病変を徹底的に搔爬（クリーニング）行い、同時にインプラント埋入、そのまま仮歯を入れる術式となります。（抜歯即時埋入即時荷重）

技術的にはなかなか難しい治療内容になりますが、本当に患者さんはラクです。
手術時間は、約1時間。

患者さまにとっては、歯を抜いた日にほぼ完成型の仮歯が入って、抜歯窩（抜歯した傷）を塞ぐことができます。食事も柔らかい物でしたら可能です。
何よりも、抜歯即時インプラントは、通常、腫れや痛みがほぼ生じません。歯を抜く傷と痛みが若干ある程度で、ほとんどの方がまず症状なく経過していきます。
そして、歯を失った即日仮歯が入ることで、歯ぐきの形を保存でき、より自然な仕上がりに導くことができます。術前と同様な仮歯ですので、歯を抜いた違和感が非常に少なく、術後の不安や不自由さが少ない術式です。

本ケースのように骨が十分にあって、埋入がきちんとできると
術後6週間で型どり、8週後に最終補綴物を被せることができますので、歯を抜いてから、途中仮歯を入れつつ、2ヶ月後に治療が終了することが多いです。

治療のデメリット
インプラントは完全に自費治療となります。さらに、術後保証を希望される場合は、外部インプラント保証会社との契約を結んで頂き、万が一、今後問題のあった場合は、10年保証ということで対応させて頂いております。
インプラント保証については別途保証会社への契約と費用が発生します。

注意点
仮歯の期間中は、あまりに硬い物をかむことは避けるようにしてください。インプラントが骨としっかりと結合する期間は基本安静にすることが必要です。特に術後2週後〜4週後までは気をつけてください。