治療について院長ブログ
入れ歯が外れる5つの原因と対処法|痛い・合わないときも解説
「食事中に入れ歯が浮く」「話していると外れそうになる」「以前は安定していた入れ歯が最近ゆるい」――入れ歯が外れるときは、単なる使い方の問題とは限りません。
歯ぐきや顎の形の変化、入れ歯の摩耗・変形・破損、噛み合わせのずれ、唾液の減少、着脱方法などが関係します。痛い・合わない症状が重なる場合もあり、原因によって調整・修理・裏打ち・作り直しなど対応が異なります。自分で削ったり曲げたりせず、歯科医院で状態を確認してもらうことが大切です。[1][4]
この記事では、入れ歯が外れる5つの原因、外れる場面から分かる確認点、受診までにできる対処、歯科医院での調整・修理・作り直しの違いを解説します。入れ歯が痛い・合わないときの確認点も、関連症状として扱います。
入れ歯のお悩みをご相談ください
- 食事中・会話中など外れる場面、痛む場所、噛み合わせを確認します
- 調整・修理・作り直しのどれが必要か、状態に応じて説明します
- ご希望や通院条件も伺いながら、治療の選択肢を一緒に検討します
初診予約の流れとWEB予約
お電話:0294-72-1888(9:00~12:00/14:00~18:00、土曜・日曜・祝日休診)
まず結論|入れ歯が外れるときは原因の確認が必要です
入れ歯が外れる、浮く、ガタつくときは、次の3点を守ってください。
- 自分で削る、曲げる、接着することは避ける
- 強い痛みや傷があるときは、無理に使い続けない
- 入れ歯を捨てず、外れた部品も含めて歯科医院へ持参する
入れ歯が繰り返し外れる場合は、歯ぐきや顎の形、噛み合わせ、入れ歯の摩耗や破損、口の乾燥などを分けて確認する必要があります。日本歯科医師会も、入れ歯がガタついたり外れたりするときは、骨や粘膜の変化によって合いが悪くなっている可能性があり、裏打ちや修理、再製作を検討すると案内しています。[8]
長く使ってきた入れ歯が突然外れるようになった場合も、入れ歯だけでなく、歯ぐき、顎の骨、噛み合わせ、支えとなる歯の状態が変わっている可能性があります。削ればよい、安定剤で固定すればよいと決めつけず、原因を分けて考える必要があります。
痛みが強い、歯ぐきから出血している、入れ歯にひびや鋭い部分がある、食事や水分をとるのが難しいといった場合は、通常の予約日を待たず、0294-72-1888へ電話で症状を伝えてください。受診の緊急性と対応方法を確認します。
相談時のポイント
「食事中か会話中か」「片側だけ浮くか」「どこが痛いか」「いつから変わったか」をメモし、使用中の入れ歯を持参すると、確認の助けになります。
初診予約の流れを確認する
入れ歯が外れる場面から確認したいこと
食事中に片側が浮く
噛んだ瞬間に左右どちらかが浮く場合は、噛み合わせの力が均等に伝わらず、入れ歯が傾いている可能性があります。硬い物だけでなく、やわらかい物でも同じ側が浮くかを記録しておくと、歯科医院での確認に役立ちます。[4]
会話やあくびで外れる
話す、口を大きく開ける、舌を動かすと外れる場合は、入れ歯の縁や形がお口の筋肉の動きに合っていない可能性があります。口の乾燥で安定しにくくなっている場合もあるため、外れる動作と口の乾きの有無を伝えてください。[4]
一日を通して徐々にゆるくなる
装着直後は安定していても時間とともにゆるくなる場合は、唾液量、入れ歯安定剤の使い方、入れ歯と歯ぐきの隙間などを確認します。安定剤を厚く足し続ける前に、入れ歯そのものの適合を診てもらいましょう。[4][6]
急に外れるようになった
それまで使えていた入れ歯が急に外れるようになった場合は、ひび、欠け、留め具の変形、支えとなる歯のぐらつきなどがないか確認します。家庭用接着剤やペンチで直そうとせず、外れた部品や破片も一緒に歯科医院へ持参してください。[3][4]
外れる症状と一緒に痛みがある場合の確認点
入れ歯の縁や内面が歯ぐきに強く当たっている
入れ歯の一部が歯ぐきに食い込む、擦れる、同じ場所に繰り返し当たると、赤みや傷、口内炎のような痛みが生じることがあります。日本歯科医師会は、入れ歯の縁が食い込むケース、入れ歯の内面に食べ物が挟まるケース、ひびや欠けで歯ぐきが傷つくケースなどを、入れ歯が当たって痛む原因として挙げています。[3]
痛い部分だけを自分で削ると、入れ歯全体の支え方や噛み合わせが変わり、かえって別の場所が痛くなることがあります。どこが強く当たっているかを歯科医院で確認し、必要な範囲を調整してもらいましょう。
噛み合わせの力が一部に集中している
入れ歯は、歯ぐきへの密着だけでなく、上下の歯が当たるバランスにも影響されます。一部の歯だけが先に当たると、噛むたびに入れ歯が傾き、特定の場所へ強い圧がかかることがあります。見た目では入れ歯が合っているようでも、噛むと痛い場合は、噛み合わせの確認が必要です。[4][5]
入れ歯と歯ぐきの間に食べ物が入っている
ゴマや種、繊維質の食べ物などが入れ歯の内側に入り、そのまま噛むと歯ぐきを傷つけることがあります。いったん入れ歯を外し、流水と入れ歯用ブラシで清掃し、お口の中もゆすいでください。それでも同じ場所に食べ物が入り続ける場合は、入れ歯と歯ぐきの間に隙間ができている可能性があります。[3]
部分入れ歯を支える歯や歯ぐきに問題がある
部分入れ歯では、金属などの留め具をかける歯が痛むことがあります。原因は入れ歯の力のかかり方だけとは限らず、むし歯、歯周病、歯のぐらつき、歯の根の問題なども考えられます。「入れ歯が痛い」と感じても、実際には残っている歯から痛みが出ている場合があるため、歯と歯ぐきも一緒に確認します。
入れ歯が外れる・浮くときに考えられる原因
歯ぐきや顎の形が変化している
入れ歯を作った時点では合っていても、時間の経過とともに歯ぐきや顎の形が変わり、入れ歯との間に隙間が生じることがあります。これは、入れ歯を大切に使っていても起こり得る変化です。隙間が原因であれば、入れ歯の裏側を合わせ直す「裏打ち(リライン)」や再製作を検討します。[4]
人工の歯や留め具が摩耗・変形・破損している
長期間の使用や強い力によって、人工の歯がすり減る、入れ歯にひびが入る、部分入れ歯の留め具が変形することがあります。割れた入れ歯を家庭用接着剤でつなぐと、位置がずれ、かえって合わなくなったり、歯科医院での修理が難しくなったりする可能性があります。破片を捨てず、そのまま歯科医院へお持ちください。[4]
噛み合わせのずれで入れ歯が回転している
噛んだ瞬間に片側だけ浮く、硬い物を噛むと外れるという場合は、噛み合わせの力が均等に伝わっていない可能性があります。入れ歯の内側を合わせるだけでなく、噛み合わせを含めた全体の確認が必要です。[4]
唾液が減り、入れ歯が安定しにくくなっている
唾液は、入れ歯と粘膜の間で安定を助ける役割があります。口の乾燥が強いと、入れ歯が外れやすくなったり、粘膜が擦れて痛みやすくなったりする場合があります。大学病院の解説でも、唾液量の低下は入れ歯が外れる一因として挙げられています。[4]
服用中の薬や全身の状態が口の乾燥に関係する場合もあるため、受診時はお薬手帳を持参してください。ご自身の判断で薬を中止せず、歯科医師や主治医へ相談しましょう。
入れ方・外し方が適切でない
部分入れ歯は、決まった方向から着脱するよう設計されていることがあります。噛んで無理に押し込む、留め具を強く曲げるなどの扱いは、変形や支えとなる歯への負担につながります。正しい着脱方法を歯科医院で確認することも、外れにくく使うための大切なポイントです。
受診までにできること、避けたいこと
できること
- 痛む場所、外れる方向、きっかけとなる食べ物を記録する
- 入れ歯を外し、流水と入れ歯用ブラシで清掃する
- 痛みが強い間は硬い物や粘着性の高い物を避け、食べ物を小さくする
- 外した入れ歯は乾燥させず、水中など指定された方法で保管する
- 入れ歯、外れた部品、お薬手帳、使用中の入れ歯安定剤があれば持参する
入れ歯は原則として就寝時に外し、粘膜を休ませます。ただし、顎の状態や転倒時の安全などの理由で、歯科医師が装着を指示する場合もあります。個別の指示がある方は、その指示を優先してください。[2][6]
避けたいこと
- やすりや刃物で入れ歯を削る
- 金属の留め具をペンチなどで曲げる
- 家庭用接着剤で修理する
- 熱湯につける
- 強い痛みを我慢して長時間使い続ける
- 入れ歯安定剤だけで長期間しのぐ
入れ歯安定剤は、すぐに受診できない場面で一時的に役立つ場合がありますが、合わない原因そのものを治すものではありません。厚く盛ることで噛み合わせが変わることもあるため、常用する前に歯科医院へ相談してください。福岡歯科大学医科歯科総合病院も、安定剤は応急処置として扱い、必要と感じたら早めに受診するよう案内しています。[6]
歯科医院では何を確認するの?
入れ歯が合わない原因は一つとは限りません。歯科医院では、主に次の点を確認します。
- 痛みが出る場所と粘膜の傷
- 入れ歯と歯ぐきの密着状態
- 上下の噛み合わせと、噛んだときの入れ歯の動き
- 入れ歯の摩耗、ひび、欠け、変形
- 部分入れ歯を支える歯、留め具、歯周組織の状態
- お口の乾燥や清掃状態
- 使用年数、修理歴、現在困っている場面
- 食事、会話、見た目、通院回数、費用についての希望
「外れないようにしてほしい」という同じご希望でも、調整だけで対応できる場合、修理が必要な場合、歯や歯ぐきの治療を先に行う場合、作り直しを検討する場合があります。診査をせずに方法を決めるのではなく、原因と選択肢の説明を受けてから方針を決めましょう。
調整・修理・裏打ち・作り直しはどう違う?
調整
入れ歯の一部が強く当たる、噛み合わせに偏りがある場合に、必要な範囲を調整します。新しい入れ歯では、実際に使いながら数回の調整が必要になることがあります。痛みが出た場所を歯科医師へ正確に伝えることが重要です。
修理
ひび、欠け、人工の歯や留め具の破損などがある場合に検討します。壊れ方や材料によっては修理できないこともあります。破片があれば、洗って保管し、できるだけ一緒に持参してください。
裏打ち(リライン)
歯ぐきや顎の形が変わり、入れ歯の内側に隙間ができた場合に、歯ぐきに触れる面を合わせ直す方法です。大学病院の解説でも、顎や歯ぐきの変化による不適合に対し、裏打ちや再製作が検討されると説明されています。[4]
作り直し
入れ歯全体の摩耗や変形が大きい、修理や裏打ちでは十分な改善が見込みにくい、残っている歯や噛み合わせが大きく変わった場合などに検討します。新しく作れば一度で完成するとは限らず、完成後もお口の動きに合わせた調整が必要になることがあります。
どの方法が適しているかは、入れ歯の状態とお口の状態を一緒に見なければ判断できません。菊池歯科クリニックでは、現在の入れ歯に対応できるかを診査後に判断し、ご希望を伺ったうえで、調整・修理・再製作などの選択肢をご説明します。
合う状態を保つための入れ歯のお手入れ
入れ歯は、毎日のお手入れと定期的な確認が必要です。汚れがたまると、においや粘膜の炎症、残っている歯のむし歯・歯周病につながることがあります。
食後は外して清掃する
流水で流しながら、入れ歯用ブラシで優しく磨きます。洗面器に水を張る、やわらかい布を敷くなど、落として破損しない工夫をすると安心です。
研磨剤入りの歯磨き粉を避ける
一般的な歯磨き粉には研磨剤が含まれるものがあり、入れ歯の表面に細かな傷をつけることがあります。使用する清掃用品は、入れ歯の材料に合うものを歯科医院で確認してください。[7]
原則として就寝時は外す
就寝時は入れ歯を外し、歯ぐきを休ませるのが原則です。外した入れ歯は乾燥による変形を防ぐため、水中など指定された方法で保管します。ただし、個別に装着の指示がある方は、その指示を優先します。[2][6]
痛みがなくても定期的に確認する
お口の形や噛み合わせは変化します。痛くなるまで待つのではなく、入れ歯の動き、支えとなる歯、歯ぐき、清掃状態を定期的に確認してもらうと、小さな不具合の段階で対応しやすくなります。
菊池歯科クリニックの入れ歯相談
菊池歯科クリニックでは、入れ歯が痛い・外れるという症状だけでなく、「何を食べにくいのか」「会話や外出で何に困っているのか」「今の入れ歯をできるだけ使いたいのか」といったご希望も伺いながら、対応を検討します。
入れ歯の作製では、歯科医師と歯科技工士が連携し、お口の状態と治療計画を共有することが大切です。[1] 状態に応じて、現在の入れ歯に対応できるかを診査後に判断し、必要な場合は再製作を含む選択肢をご説明します。
入れ歯以外に、ブリッジやインプラントという選択肢もありますが、すべての方に同じ方法が適しているわけではありません。残っている歯、顎の骨、全身の状態、通院期間、費用、ご本人の希望を踏まえて検討します。診査後に、それぞれの方法の違いをご説明します。
入れ歯の費用について
入れ歯の調整・修理・作り直しにかかる費用は、入れ歯とお口の状態、必要な処置、保険適用の範囲によって異なります。まず診査を受け、対応方法と費用の説明を確認してください。
自由診療を選択肢としてご案内する場合は、治療内容、費用の総額、標準的な期間・回数、主なリスクや副作用について説明を受け、保険診療との違いも確認したうえで検討しましょう。
よくある質問
Q1. 新しい入れ歯が痛いのは、慣れるまで我慢した方がよいですか?
軽い違和感には慣れる期間が必要なことがありますが、強い痛みや傷を我慢する必要はありません。新しい入れ歯は、実際に使いながら当たりや噛み合わせを調整する場合があります。痛む場所と場面を記録し、歯科医院へ相談してください。
Q2. 痛い部分を自分で削ってもよいですか?
おすすめできません。痛い部分だけを削ると、支え方や噛み合わせが変わり、別の場所が痛くなったり、修理しにくくなったりする可能性があります。入れ歯はそのまま持参し、歯科医院で調整を受けてください。
Q3. 入れ歯安定剤を使えば受診しなくても大丈夫ですか?
安定剤は一時的な応急対応として役立つ場合がありますが、合わない原因を解決するものではありません。歯ぐきや顎の形の変化、噛み合わせ、破損などが隠れていることがあるため、常用する前に受診してください。[4][6]
Q4. 入れ歯は夜も入れたままでよいですか?
原則として就寝時は外し、歯ぐきを休ませます。ただし、顎の状態や安全上の理由などで装着を指示される場合もあります。担当の歯科医師から個別の指示がある場合は、それに従ってください。[2][6]
Q5. 入れ歯は一度の調整で合うようになりますか?
一度で改善する場合もありますが、原因やお口の状態によっては複数回の調整が必要です。特に新しい入れ歯は、食事や会話で実際に使った結果を確認しながら、少しずつ合わせることがあります。
Q6. 古い入れ歯でも修理できますか?
破損の場所、材料、変形の程度、お口の変化によって異なります。修理や裏打ちで対応できる場合もあれば、再製作が適する場合もあります。破片があるときは捨てずに持参してください。
Q7. 作り直せば、痛みや外れはなくなりますか?
作り直しによって適合の改善を目指せますが、「必ず痛くない・外れない」とは断定できません。歯ぐきや顎の形、唾液、噛み合わせ、残っている歯などの影響を受けるため、完成後の調整と定期的な確認も重要です。
Q8. 保険の入れ歯と自由診療の入れ歯は、何が違いますか?
一般に、保険診療では使用できる材料や設計に一定の範囲があり、自由診療では選択肢が広がります。ただし、自由診療ならすべての症状が解決するとは限りません。お口の状態、希望、費用、期間・回数、主なリスクを確認して選びます。
Q9. 受診時に何を持っていけばよいですか?
現在使っている入れ歯、外れた部品、過去に使っていた入れ歯があればお持ちください。服薬状況が分かるお薬手帳、使用中の入れ歯安定剤も確認の助けになります。痛む場所や外れる場面をメモしておくと伝えやすくなります。
Q10. 部分入れ歯の留め具をかける歯が痛いのですが、入れ歯の調整だけで直りますか?
入れ歯からかかる力が原因の場合もありますが、支えとなる歯のむし歯、歯周病、歯の根の問題なども考えられます。入れ歯だけでなく、歯と歯ぐきも含めた診査が必要です。入れ歯を外しても痛む、歯がぐらつく、腫れがある場合は早めに相談してください。
まとめ|入れ歯が外れる原因を見極め、自己調整は避けましょう
入れ歯が外れる原因は、噛み合わせだけではありません。歯ぐきや顎の変化、入れ歯の摩耗・破損、支えとなる歯、口の乾燥、着脱方法などが関係することがあります。痛い・合わない症状を伴う場合もあります。
自分で削る、曲げる、接着することは避け、現在の入れ歯を持参して歯科医院へ相談しましょう。診査によって、調整、修理、裏打ち、再製作、歯や歯ぐきの治療など、原因に合う方法を検討できます。
菊池歯科クリニックは、患者さんのお困りごととご希望を伺い、現在の状態と選択肢をお伝えしたうえで、一緒に治療方針を考えることを大切にしています。
入れ歯が外れる・浮く・痛い方へ
初診予約の流れとWEB予約
お電話:0294-72-1888(9:00~12:00/14:00~18:00、土曜・日曜・祝日休診)
〒313-0004 茨城県常陸太田市馬場町85-1
診療時間・アクセスを確認する


