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健康づくりとしての矯正治療

お盆休みに、矯正の勉強をしてきました

🌱 みなさまへ
シリーズ:④ 院長コラム・30年の歩み

皆様、こんにちは。院長の菊池です。

今年のお盆休みは、神戸で丸々4日間缶詰状態になって、保田矯正塾のCOT(包括的矯正治療)セミナーを受講してきました。本来は9日間かけてじっくり学ぶカリキュラムなのですが、今回は「夏季休暇特訓コース」として、それを4日間に凝縮した特別コース。朝から晩まで講義と実技指導が続く、正直かなりハードな4日間でした。

なぜ、今この歳になって矯正をあらためて学び直したのか。少し説明させてください。

矯正治療というと、多くの方は「歯並びをきれいにするもの」というイメージをお持ちだと思います。もちろんそれは間違いではありません。ただ、保田先生の講義を受けて改めて突きつけられたのは、「きれいに並べる」ことと「正しく並べる」ことは、実はイコールではないという事実でした。

具体的にお話しします。歯がすべてきれいに並びきらない症例で、スペースを作るために小臼歯を抜いてしまう「便宜抜歯」という方法があります。これを行うと、たしかに見た目の歯並びは整います。ただ、顎の骨のアーチ自体を小さくしてしまうことになるので、その分、口の中の容積、つまり舌が本来収まるべきスペースが狭くなってしまうんです。

行き場をなくした舌は、後ろの喉のほうへ押しやられます。すると気道が狭くなり、鼻でスムーズに呼吸ができなくなって、無意識に口呼吸が習慣化してしまう。口呼吸が続くと、いびきや睡眠の質の低下、日中の疲れやすさにもつながっていきますし、狭くなった気道でなんとか空気を取り込もうとして、顎を前に突き出したり、猫背になったりする。歯並びの問題が、姿勢や呼吸にまで波及してしまうわけです。

歯並びと姿勢、呼吸のつながりという考え方自体は、以前から概念として理解していましたし、骨格レベルで顎の幅を広げるアプローチも、以前受けた保田先生の別のセミナー(COTとは別物です)ですでに学んでいて、当院の臨床にも取り入れてきました。今も、この方法で治療中の患者さんが何人もいます。

今回のCOTで大きかったのは、実はそこではありません。成人の抜歯矯正という、より難易度の高いケースに対して、保田先生が考える、非常にシンプルで再現性が高く、しかも開業医が日々の診療の中で実践しやすいように標準化されたシステムを、一連の流れとして体系立てて学べたこと。無駄がなく、シンプルで効果的な設計です。振り返ってみると、これまでの自分は、小児矯正はこの方法、骨幅を広げるならこの手法、というふうに、部分部分でいいところ取りをしてきた面があったと思います。成人の抜歯矯正まで含めて、ぶれない一つのコンセプトのもとで一貫して学ぶ機会は、実はこれまでなかったんです。

その一連の流れの中で学び直したことで、これまで自分がやってきた治療そのものを見直すきっかけをもらえましたし、細かいところで「なるほど、そういうことだったのか」と腑に落ちる具体的なヒントもたくさん得られました。これが、今回の一番の収穫だったと思います。

今回はブラケット(歯に付ける矯正装置の金具)の調整方法についても新しく学んだのですが、これは、担当する歯科医師の技量による差が出にくいよう設計されたやり方です。長年やってきた自分の技術に、この新しい引き出しが一つ加わったことで、複雑な症例に対しても、これまでより迷いの少ない治療計画が立てられるようになった、という実感があります。

セミナー中、アシスタントコーチの先生方も、メイン講師の先生も、繰り返し同じことをおっしゃっていました。いろいろな矯正方法があることは百も承知だ、と。大切なのはそれらをいいところ取りすることではなく、まずこのコースの基礎基本をやり抜くこと。そこからぶれてしまうと、自分が今どこにいるのか分からなくなり、結果的にひどく遠回りをすることになる、と。何度も聞かされたそのセリフに、素直にその通りだと思いました。焦らず、一つずつ、ステップバイステップで進めていくことが何より大事なのだと、改めて実感した4日間でもありました。

保田先生が講義の中で「矯正治療には命の値段の価値がある」とおっしゃっていたのが印象に残っています。呼吸や睡眠、姿勢といった、生きていく上での土台に関わる話だからこそ、そう言われるのだと思います。少し大げさに聞こえるかもしれませんが、4日間机を並べて学んでみて、その意味が以前よりも実感を持ってわかるようになりました。

この考え方に、年齢制限はありません。4歳、5歳のお子さんの成長発育の段階から、60代、70代の方が被せ物やインプラントを長く使うための土台づくりまで、幅広い世代に関わってくる話です。

お子さんのいびきや口呼吸、姿勢が気になっている親御さん、あるいはご自身のかみ合わせについて相談したい方は、遠慮なくお声がけください。今回学んできたことを、これから少しずつ診療に反映していきたいと思っています。

医療法人H&S 菊池歯科クリニック
院長 菊池 健志

この記事に出てきた治療について ── よくあるご質問

この記事で触れた治療の一部は、自費診療(保険適用外)となります。

Q. 小児矯正の費用はどのくらいですか?

110,000〜550,000円(税込)が目安です。お子さんの成長段階やお口の状態によって、治療内容・期間が異なります。装置に慣れるまでに時間がかかる場合があること、治療結果には個人差があることをご了承ください。
→ 詳しくは料金表をご覧ください。

料金表

Q. 成人矯正の費用や期間を教えてください。

症例によって大きく異なりますので、まずはご相談ください。検査・診断のうえ、治療計画と費用をご説明いたします。矯正治療には、歯の移動に伴う痛みや違和感、歯根吸収、後戻りなどのリスクがあります。
→ 詳しくは料金表をご覧ください。

料金表

Q. インプラントについても相談できますか?

はい。当院では4Sコンセプトに基づくインプラント治療を行っています。事前診査 19,800円(税込)、基本料金 467,500円(税込)〜が目安です。外科手術を伴いますので、骨や歯ぐきの状態、全身の健康状態によっては適応できない場合があります。
→ 詳しくはインプラント専門サイトをご覧ください。
https://kikuchidc.jp/implant_lp/

※ いずれの治療も、費用・期間は患者さんの状態により異なります。
気になることがあれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

📞 0294-72-1888

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